免疫の低下
出産による身体への負担に加え、睡眠不足が続く産後。その1割以上が病気にかかったという報告があります*。授乳中は、余計な薬の服用を避けたい人も多いでしょう。免疫力を高める食事をとり、体調を整え、風邪などを予防したいものです。
*出典:鳥取県 福祉保健部子育て王国推進局(平成26年), 産前・産後ケアに関するアンケート調査報告書(概要)
胃腸トラブル
産後は、ホルモンバランスの変化により胃腸の働きが鈍くなり、多くの女性が、胃もたれ、下痢、便秘などの消化器系トラブルに悩みます。消化の良い食事を心がけたいものです。
疲労感・倦怠感
産後は十分な睡眠がとれず、人生の中で最も疲れる時期といっても過言ではありません。産後の女性の約8割が、産後1年経っても、倦怠感、易疲労感、熟眠困難感、強い眠気などを経験しているという研究結果もあります*。
*出典:新川治子(2021), 妊娠末期から産後1年までの妊娠によるマイナートラブルの変化
むくみ
産後はホルモンバランスの変化、筋肉量や活動量の減少、授乳や抱っこで同じ姿勢が続くことにより血流が悪くなりやすい時期。血流が滞るとむくみの原因にもなります。食事を通じて身体を十分に温め、血行を良くすることが大切です。
イライラ・不安感・マタニティブルー
産後の女性の約8割が、イライラ感などの精神神経系症状を経験するという研究結果があります*。放置すると、産後うつなど、自分だけではなく赤ちゃんやパートナーの生活にも大きな影響を与える病気に発展する可能性もあります。
*出典:新川治子(2021), 妊娠末期から産後1年までの妊娠によるマイナートラブルの変化
痛み・炎症
産後は後陣痛、膣や会陰部の痛み、創部痛、出産に伴う筋肉痛、骨盤のゆるみ・ゆがみによる骨盤痛や腰痛、腱鞘炎、乳房の張りや乳首の痛みに悩まされます。食事を通じて、少しでもその痛みを和らげたいものです。
貧血・めまい
出産ではたくさんの血液を失います。産後は44.2%が貧血になるという研究結果もあるほど*。貧血になると、めまい、息切れ、疲れやすいなどの症状が現れます。貧血の予防・改善はもちろん、授乳のためにも、血液を作るのに必要な栄養素を多くとりたいものです。